市場調査データ 仮想通貨に関する意識調査 ~調査詳細内容~

仮想通貨は危険極まりない――。9割弱が「全く利用する気がない」
仮想通貨に関する意識調査

この調査結果はリサーチコムがメディアに発表したオリジナル調査です。
本調査へのリンクはフリーです。データを転載・引用する場合は、リサーチコムの調査であることを明記してください。

ジャーナリスト・山田遣人

~ 調査の詳細 ~

 自動音声による世論調査、市場調査を手がけるリサーチコムの電話調査で、「仮想通貨」に対するシニア層の根強い不信感が露わになってきました。仮想通貨を取り扱う会社がハッキングを受け、500億円以上の資産が流失したニュースも警戒心に拍車をかけました。
 一方、新しい金融テクノロジーの革新を意味する「Fintech(フィンテック)」の代表格として、仮想通貨は大きな可能性を秘めています。普及すれば、既存の銀行や金融機関の存亡すら危うくなると見る向きもあるなど、その動向から目が離せません。
 現時点では、単純に価格が上がった下がったという「相場」の話が先行しがちな仮想通貨。資産の話題には敏感とも言えるシニア世代は、一体どのように見ているのでしょうか?

調査実施日:2018.03.11(日)

調査概要:仮想通貨の認知度やイメージ、利用状況など

調査地域:全国

有効回答数:379

設問数:4問

調査対象(コール数):15,005

有効回答率:2.5%

 <第1問 仮想通貨についてどの程度知っていますか?>

 ある程度、予想通りの納得の数値といったところでしょうか。  仮想通貨という名前だけは聞いたことがあるが、実態はよく分からないという層が9割に迫る勢いです。テレビCM等でも、仮想通貨の名前だけは連呼されていますが、その仕組みや取り扱い方については、ほとんど触れられていないのが現状です。実際に購入して運用するには、それなりに自分で下調べが必要ということでしょうか。  さらに、「全く聞いたことがない」という層もまだ10%残っています。仮想通貨の話題は主としてインターネット上に多く見られることから、日頃ネットに触れない方々に浸透し切れていない様子が浮かび上がってきます。


<第2問 仮想通貨の1ヶ月間の取扱高3兆8,537億円という取引量をどう思いますか?>

 3.8兆円という数字は、日本の1年の国家予算(一般会計)の4%に迫る莫大な金額です。これを僅か1カ月の間に取り扱っているというのですから驚きです! その急成長ゆえか、シニア層の警戒心はここでも如実に表れています。「何となく儲かりそう」というポジティブな印象は3%弱にとどまり、「詐欺や犯罪に巻き込まれそう」と懸念する層が、実に半数の50%に達しそうな勢いです。そうでなくても「結局、損してしまいそう」が約30%、「まもなくブームは終わりそう」と冷静に眺める向きも15%強と、根強い不信感は否めません。よく分からないものへの不安――。これをどう払拭するかがシニア層への普及拡大のカギとなりそうです。


<第3問 仮想通貨は今後どこまで広がると思いますか?>

 上記のような不信感が圧倒的な中で、「ブームが終わればほとんど使われなくなる」と考える層と、「一部サービスにとどまっても支払いはできるようになる」と考えている層が同数ぐらいで見事に意見が割れている点は興味深いですね。例え自身は受け入れられなくても時代の流れは止められない、とする一部のシニア層の諦念にも似た趣が透けて見えているのかも知れません。  一方で、法や規制で今後使用できなくなると考える層も5人に1人に及び、統制の枠組みに囚われない仮想通貨への危機感が色濃く滲んでいます。


<第4問 今後、仮想通貨を使ってみたいと思いますか?>

 最後に「使ってみたいか」という問いには、大部分と言っていい87%の方々が「全く利用する気はない」と答えました。利用を検討したが躊躇している層も10%近くに及び、まだまだシニア層にとっては「仮想通貨」は敷居の高いサービスと言えるのでしょう。その証拠に、既に利用しているという層は僅か1%にも満たないという結果になりました。  これまで見てきたように、仮想通貨はシニア層にとってはまだまだ未知の、危険極まりないサービスと受け止められていることが改めて浮き彫りとなりました。その一因としては、仮想通貨に携わる業界全体が、まだまだこの層に丁寧な説明や訴求を行ってこなかった点が挙げられそうです。  それでも、多くの学者やアナリストが指摘するように、仮想通貨は私たち人類にとって大きな可能性と未来を秘めています。  日本においては、もはや「富裕層」として語られることも多いシニア層。仮想通貨の成否は、このシニア層へどれだけ認知とサービスを広げていけるかにかかっていると言っても過言ではないでしょう。


<性別>
男性202件46.5%
女性232件53.5%



<年代>
80歳以上98件23.3%
70代122件29.0%
60代109件25.9%
50代58件13.8%
40代26件6.2%
30代5件1.2%
10代または20代3件0.7%







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